日本近現代の美術史・視覚社会史を研究。二松学舎大学専任講師。
著書に『前衛の遺伝子 アナキズムから戦後美術へ』(ブリュッケ、2012年)。
東京在住(上の写真は近所の多摩川風景)。書籍の執筆中。ときどき雑誌などにも寄稿。
著書に『前衛の遺伝子 アナキズムから戦後美術へ』(ブリュッケ、2012年)。
東京在住(上の写真は近所の多摩川風景)。書籍の執筆中。ときどき雑誌などにも寄稿。
英文の共著書 2019年4月
Eriko Tomizawa-Kay, Toshio Watanabe, ed., East Asian Art History in a Transnational Context, Routledge, 2019 に寄稿しました。タイトルは"War and Pornography in East Asia"。アジアにおける視覚と性と社会の変化をたどる壮大なテーマに取りかかった、その序章みたいなものです。また、2015年のイギリス滞在中、文化庁海外研修制度とDNPグラフィック文化研究財団から研究助成のご支援をいただいたときの、ささやかな成果でもあります。拙稿はともかく、この本は「日本美術史」という日本中心的な枠組みから複雑に絡み合う東アジア美術史への、今日的な地政学的転換を体現するものだと思います。他の収録論文も読まねば。
共著書2冊など 2019年2月~3月
『革命芸術プロレタリア文化運動』(森話社、2019年2月)に寄稿しました。タイトルは「地方のプロレタリア美術 移動展・地方支部」。
『幽霊の歴史文化学』(思文閣出版、2019年3月)に寄稿しました。タイトルは「大塚睦の「幽霊」 予見者・反逆者・哲学者」。
拙著『前衛の遺伝子』について、Chim↑Pom卯城竜太さんと松田修さんによる対談連載「公の時代のアーティスト論」(『美術手帖web』)で紹介いただきました(2019年2月)(2019年3月)。
去年『予感の帝国 風間サチコ作品集』に論考を寄せましたが、この3月に風間サチコさんが第1回東京コンテンポラリー・アート・アワードを受賞されました。祝!
『幽霊の歴史文化学』(思文閣出版、2019年3月)に寄稿しました。タイトルは「大塚睦の「幽霊」 予見者・反逆者・哲学者」。
拙著『前衛の遺伝子』について、Chim↑Pom卯城竜太さんと松田修さんによる対談連載「公の時代のアーティスト論」(『美術手帖web』)で紹介いただきました(2019年2月)(2019年3月)。
去年『予感の帝国 風間サチコ作品集』に論考を寄せましたが、この3月に風間サチコさんが第1回東京コンテンポラリー・アート・アワードを受賞されました。祝!
2018年の出来事
1年ほどウェブサイトの更新をサボってましたが、こんなことをしていました。
2018年2月
二松学舎大学のワークショップ「幽霊の歴史文化学」で発表しました。タイトルは「社会運動の「幽霊」画」。クールベから《原爆の図》まで、基本的に唯物論的な思考の(はずの)社会主義の絵から「幽霊」が消えて再び現れるまでを問い直す、という内容でした。
2018年5月
韓国国立現代美術館ソウル館で開催された、韓国の美術史学研究会のシンポジウム「美術とファンタジー」で発表しました(逐次通訳)。発表のタイトル・内容は2月のものと同じく「社会運動の「幽霊」画」。韓国の友人たちに助けられました。
2018年6月
Korean Bulletin of Art History. June 2018 No. 50.に拙稿「社会運動の「幽霊」画」を寄せました(日本語、韓国語訳付き)。
2018年7月
東京ステーションギャラリーで開催された展覧会「生誕100年 いわさきちひろ、絵描きです。」の図録に論文を寄せました。タイトルは「前衛のちひろ 1947-52」。1950年前後のいわさきちひろについて、これまでのちひろ研究で参照されていなかった資料を基に、ちひろが可愛らしい妹というより力強い前衛の女性であったこと、前衛を捨てて油彩画から童画への転換があったことを論じました。岡村幸宣さんが紹介してくれました。
2018年10月
広島市現代美術館で開催された展覧会「丸木位里・俊《原爆の図》を読む」の関連イベントで講演を行いました。タイトルは「「原爆の図」の片隅に」。もちろんあの有名な漫画・アニメへのオマージュです。岡村さんが紹介してくれました。
2018年11月
『DNP文化振興財団 学術研究助成紀要』第1号に、拙稿「戦争とポルノグラフィ」を寄せました。
2018年11月
風間サチコさんの画集『予感の帝国』(朝日出版社)に、拙稿「野獣性なる人間的なる愛の版画集」を寄せました。尊敬するアーティストの画集を汚すようなことはできないと思い……この年に(突然の仕事ながら)一番力を込めたのがこの文章だったかも。
2018年12月
恵比寿のNadiff a/p/a/r/tにて、風間サチコさんの出版記念トークで、対談相手を務めさせていただきました。とても光栄で、緊張しつつも楽しい経験でした。
2018年12月
長崎歴史文化博物館のシンポジウム「梅屋庄吉の時代とメディア 東アジア・長崎・メディア」で発表しました。タイトルは「東アジアの映画史 梅屋庄吉と岩藤思雪から」。活弁士・映画監督の岩藤思雪を軸にみると、幸徳秋水と三島中洲と梅屋庄吉がつながること、そして、映画、ビジネス、イデオロギー、日本/中国という様々な枠組みが解体されていくことを論じました。
2019年1月
『原爆の図 丸木美術館ニュース』136号に、拙稿「講演抄録 「原爆の図」の片隅に」を寄せました。
このほか、いろいろ準備しています。泥沼の中を溺れながら歩くような日々です。
2018年2月
二松学舎大学のワークショップ「幽霊の歴史文化学」で発表しました。タイトルは「社会運動の「幽霊」画」。クールベから《原爆の図》まで、基本的に唯物論的な思考の(はずの)社会主義の絵から「幽霊」が消えて再び現れるまでを問い直す、という内容でした。
2018年5月
韓国国立現代美術館ソウル館で開催された、韓国の美術史学研究会のシンポジウム「美術とファンタジー」で発表しました(逐次通訳)。発表のタイトル・内容は2月のものと同じく「社会運動の「幽霊」画」。韓国の友人たちに助けられました。
2018年6月
Korean Bulletin of Art History. June 2018 No. 50.に拙稿「社会運動の「幽霊」画」を寄せました(日本語、韓国語訳付き)。
2018年7月
東京ステーションギャラリーで開催された展覧会「生誕100年 いわさきちひろ、絵描きです。」の図録に論文を寄せました。タイトルは「前衛のちひろ 1947-52」。1950年前後のいわさきちひろについて、これまでのちひろ研究で参照されていなかった資料を基に、ちひろが可愛らしい妹というより力強い前衛の女性であったこと、前衛を捨てて油彩画から童画への転換があったことを論じました。岡村幸宣さんが紹介してくれました。
2018年10月
広島市現代美術館で開催された展覧会「丸木位里・俊《原爆の図》を読む」の関連イベントで講演を行いました。タイトルは「「原爆の図」の片隅に」。もちろんあの有名な漫画・アニメへのオマージュです。岡村さんが紹介してくれました。
2018年11月
『DNP文化振興財団 学術研究助成紀要』第1号に、拙稿「戦争とポルノグラフィ」を寄せました。
2018年11月
風間サチコさんの画集『予感の帝国』(朝日出版社)に、拙稿「野獣性なる人間的なる愛の版画集」を寄せました。尊敬するアーティストの画集を汚すようなことはできないと思い……この年に(突然の仕事ながら)一番力を込めたのがこの文章だったかも。
2018年12月
恵比寿のNadiff a/p/a/r/tにて、風間サチコさんの出版記念トークで、対談相手を務めさせていただきました。とても光栄で、緊張しつつも楽しい経験でした。
2018年12月
長崎歴史文化博物館のシンポジウム「梅屋庄吉の時代とメディア 東アジア・長崎・メディア」で発表しました。タイトルは「東アジアの映画史 梅屋庄吉と岩藤思雪から」。活弁士・映画監督の岩藤思雪を軸にみると、幸徳秋水と三島中洲と梅屋庄吉がつながること、そして、映画、ビジネス、イデオロギー、日本/中国という様々な枠組みが解体されていくことを論じました。
2019年1月
『原爆の図 丸木美術館ニュース』136号に、拙稿「講演抄録 「原爆の図」の片隅に」を寄せました。
このほか、いろいろ準備しています。泥沼の中を溺れながら歩くような日々です。
美術手帖に展評 2017年8月号
『美術手帖』2017年8月号に「原子の現場」展(鞆の津ミュージアム)について書きました。ついでに、アナキズム文献センター通信(紙版とウェブ版に、同展と殿敷侃展(広島市現代美術館))のことを簡単に書きました。
たくさんのトーク 2017年前半
2017年前半は、新しい学校の授業のために、毎週まったく新しい講義内容をつぎつぎと準備し、それに平行して7回の公開トークをやっていました。「プロキノとその時代」ASAKUSA、5月15日。「日本近代美術史を徹底的に批判する、そこから可能性を救い出す、進撃する」倉敷芸術科学大学、5月18日、19日。「日本の社会派アート100年」イレギュラーリズムアサイラム(IRA)、5月27日。「赤とピンク 日本近代ポルノグラフィ史」美学校、6月9日。「幸内純一の憂鬱 アナキズム、アニメーション、戦争協力」二松学舎大学人文学会、7月1日。「「戦後」と「美術」の残り物から 前衛美術会の声を拾う」日本美術オーラル・ヒストリー シンポジウム「戦後日本美術の群声」於東京大学、7月9日。“Japan, the Divide, and Myself”(分断された日本の私) ‘International Symposium on Japanese Cultural Studies outside of Japan, the Sainsbury Institute for the Study of Japanese Arts and Cultures (SISJAC) at Norwich, UK, 14th July. 様々な出会いもあり、今後に活きるようなことも学びました。とはいえ、この他諸事情でいろんなことが延び延びになってしまいました。関係各位には申し訳ありません。
就職しました。 2017年4月
2017年4月、二松学舎大学文学部国文学科の専任講師となりました。これからは九段を拠点に、研究・教育活動に励みます。
美術手帖に展評 2017年4月号
『美術手帖』2017年4月号に「1950年代の日本美術」展について書きました。
美術手帖に展評 2016年9月号、10月号、12月号
『美術手帖』2016年9月号に都築響一展について、10月号に四國五郎展について、12月号に「動き出す!絵画」展について書きました。
読売新聞で「ダダ100年」について寄稿 2016年7月
『読売新聞』に「ダダ100年」について寄稿しました。2016年7月6日朝刊21面
カルタイでパネルの組織と発表 2016年7月
2016年7月2日、カルチュラル・スタディーズ学会の大会、カルチュラル・タイフーン(通称カルタイ)で、気鋭の若手研究者たちとパネルを組織して発表しました(英語)。パネルのタイトルは、Colonial/Postcolonial Art Exhibitions in 20th Century Asia。一緒にやってくれたのは、ポーランドのマグダレナ・コウォジェイさん、在日コリアンの白凛さん、シンガポールのセン・ユジンさん。レポートを書いてくれた方がいて、感謝。
日経新聞で連載「敗者の美術史」 2016年4月
日本経済新聞の朝刊最終面の「十選」の欄で、「敗者の美術史 十選」を連載しました。2016年4月12日〜28日(全10回)
帰国しました。 2016年3月
2015年3月から2016年3月まで、文化庁新進芸術家海外研修制度により、イギリス・ロンドン芸術大学TrAIN研究所の訪問研究員として、ロンドンに滞在していました。いろいろ鍛えられましたが、まだまだこれからです。